
こちらのページでは、いし胃腸科内科のコラムを掲載しております。
「胃の中を覗いて見たい」というがいう願望はいつの時代にもあったようです。
内視鏡の歴史は200年前に端を発しますが、1868年にはドイツのkusmaulは剣を飲み込む大道芸人に金属管を呑んでもらい、胃の中を診たと言われています。
我が国に胃カメラが登場したのは今から約50数年前のことです。開発に携わった東大病院の消化器医とオリンパス社の工学技術者の血の滲むような労苦のストーリーはNHKのプロジェクツXで放送されているところです。
私の学生時代では先輩の先生が小さなカメラを先端に付けた管を胃の中へ挿入し、胃カメラの光の位置を頼りに盲目的に写真を撮影し、現像後に病変を診断しておりました。その後、ファイバー付き胃カメラが開発され、ガラス繊維の束を通して直接胃内を観察しながら撮影ができるようになりました。それからはファイバースコープが主流となり、さまざまなタイプのファイバースコープが開発され、内視鏡が消化器疾患の診断、治療に活躍するようになります。細径化や柔軟性の向上によって、操作性も一段と改良され、患者さんも比較的楽に検査を受けられるようになりました。
その後、いよいよ現在の電子スコープが出現となります。先端にビデオ撮影装置(CCD)がついており、テレビモニターに映し出される形式になっております。画像も飛躍的によくなり、スタッフ全員が病変の消化管内の情報を共有でき、共同作業が効率的にできるようになりました。
胃カメラの技術は泌尿器科、婦人科、耳鼻咽科などの医学分野のほか、工業用、災害用など広い分野に応用されております。
現在の世界での内視鏡の市場はほとんど、日本製(オリンパス、フジノンなど)が占めております。これも内視鏡医とメーカーの技術者が胃内視鏡の開発にかけた熱意、努力の賜物といえるでしょう。
[ 更新:2008-01-21 ]