生活習慣病について
高血圧とは?
血圧…心臓が血液を全身に送るときの圧力のことです。
血圧が基準値以上で、それが続く状態のことを「高血圧」と言われています。高血圧は自覚症状が明確ではなく、放っておくと、動脈硬化を起こしてやがては心臓病などの合併症になっていきます。
自覚症状が出たときはすでに生死に関わる病気が進行していたという例もよくあります。
高血圧の原因
生活習慣と遺伝的な体質が関係していることは解明されていますが、実は「高血圧」の80%以上は原因不明となっています。 日本には約3000万人もの患者がいると言われていますが、原因のひとつとしては、伝統的に塩分摂取量の多い日本の食生活も影響していると考えられています。肥満やストレス、運動不足、喫煙、過度の飲酒も影響していると思われます。
高血圧と合併症について
| 脳に関するもの |
心臓に関するもの |
脳の動脈が詰まっておこる「脳梗塞」
血流が止まると、脳細胞が壊死し、脳に重大な障害をもたらします。
「脳出血」
高血圧が続くと細い血管が動脈硬化を起こしたり、血管がふくらんで動脈瘤を創ります。
これが破裂して起こるのが「脳出血」です。
多くの場合は自覚症状がなく、突然起こります。急激な発作の場合は、死亡することもあります。
「くも膜下出血」
脳出血の一種で、脳を包む細い血管に動脈瘤ができ、それが破裂して起こるものです。
|
「心肥大」
これが続くと「心不全」になり、動悸・息切れ・呼吸困難などに陥り、生命にも関わります。
「狭心症」
動脈硬化によって心臓の冠動脈が狭くなり血液の供給が低下した状態を「狭心症」と言います。
「心筋梗塞」
冠動脈がさらに細くなったり、血栓が詰まることで、血液が供給されない部分が懐死する病気が「心筋梗塞」です。最初の発作で3割の方が亡くなり、半数以上は1時間以内に亡くなると言われています。
|
| 腎障害 |
糖尿病 |
腎臓の小動脈の動脈硬化が腎機能を低下させることを「腎障害」「腎硬化症」といいます。
進行が遅いため発見されにくいのですが、腎不全にまで疾患が進行すると血圧は更に上がります。
|
高血圧が直接の原因ではありませんが、高血圧の人はそうでない人に比べて2~3倍も多いことがわかっています。
高血圧の人が糖尿病になると、それぞれの病状が加速され、「心筋梗塞」などが起こりやすくなります。
|
集団検診などで「高血圧」と診断された場合は、速やかに医師の診断を受けましょう。 症状の軽い時期から治療を行うことが大切です。
生活習慣の改善について
血圧をコントロールする食事療法
「生活習慣の修正」において中心となるのが、「食事療法」です。
基本的には食べ過ぎ・飲み過ぎを避けてバランスの良い食事をこころがけましょう。
1.規則正しく、ゆっくりと食事する
3食きちんと、腹八分目で取ることが基本です。
早食い、ながら食い、間食、暴飲暴食もやめましょう。
2.塩分摂取量を抑える
ラーメンやそばの汁を全部飲まない、ソースや醤油を控えめにするなど心がけましょう。
は酢、レモン、カレー、胡椒、わさびなど塩分を含まないものを工夫して活用すると良いです。
3.外食でも品数が多くバランスが良いものを選ぶ
4.カリウムを摂る
カリウムには余分な塩分を排出してくれる役割があります。
たくさんとれば良いというものではなく、塩分の3分の1を目安にすると良いでしょう。
カリウムを多く含む食材としては、ほうれん草・春菊・いも類・バナナ・海藻類など。
ただし、腎臓が悪い人が摂取すると逆に血圧の上昇を招くことがありますので、ご注意を。
たばことお酒
高血圧とたばこ
たばこを吸うと、ニコチンが副腎を刺激して血圧を上げるホルモンを分泌するのと同時に交感神経も興奮させるため、必ず血圧が上がります。
動脈硬化を進行させるほか、狭心症や心筋梗塞のリスクも高まります。
受動喫煙による家族の被害も見逃せません。
最良の選択は、何といっても「禁煙」することでしょう。
高血圧とお酒
習慣的な飲酒は血圧を上昇させます。
たばこのようにやめる必要はありませんが、節酒は降圧に効果があるといえるでしょう。
飲酒の適量の目安は、ビール:大瓶一本、焼酎お湯割り:1杯、ワイン:グラス2杯、ウイスキー:シングル2杯となっています。
日常生活の注意点
几帳面で責任感の強い人ほどストレスに弱く、血圧が上がりやすい傾向になります。
ストレスを上手に解消する方法を見つけることが必要です。
寒いと血圧が上がります。
外出時や入浴時など急激な温度変化は血圧の上昇をもたらすので、気をつけましょう。
睡眠が不足すると体のリズムが狂い、血圧が上昇します。
十分な睡眠をとって、体調を整えましょう。
車の運転、賭け事も血圧が上昇しやすくなっています。
メタボリックシンドロームについて
メタボリックシンドロームとは?
過食・運動不足により、内臓脂肪が蓄積し、高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を複数併せ持つ状態をメタボリックシンドロームと呼びます。
生活習慣病の主な疾患に「肥満症」、「高血圧」、「糖尿病」、「高脂血症」などがありますが、これらの疾患は内臓脂肪の蓄積による肥満のため起こる場合が多いと考えられております。お互いが密接な関係をもって発生しており、多数合併するほど動脈硬化を進行させ、脳梗塞、心筋梗塞などを起こしやすくなります。
メタボリックシンドロームの診断基準

メタボリックシンドロームセルフチェック
下記の項目のうち、当てはまるものがいくつあるかチェックして下さい。
□ウエストサイズが男性で85cm以上、女性で90cm以上である
□ 毎朝、朝食を食べない
□ 夜食を食べたり、間食をすることが多い
□ 食事の栄養バランスにあまり気を配っていない
□ お肉が好き
□ 甘い物が好き
□ 塩辛い味付が好き
□ お酒を飲み過ぎてしまうことが週2回以上ある
□ たばこを吸う
□ 1日の歩数は1万歩未満
□ 一つ上の階に上がる時にもエレベーターを使う
□ 定期的な運動をしていない
□ 睡眠時間が1日平均7時間以下
□ 1日あたりの労働時間が常に9時間を超えている
□ 何事においても仕事を優先させてしまう
□ 最後に体重をチェックしたのが2週間以上前である
□ 20代の頃と比べて(または最近10年間)ウエストサイズが10cm以上増えている
□ これまでに「高血圧」「高脂血症」「糖尿病」のいずれかと診断されたことがある
結果
1番目のウエストについての項目が「Yes」なら、それだけでメタボリックシンドロームの可能性があります。 それに加え、「Yes」が10個以上…「危険」、5個以上…「要注意」です。
また、健康診断で「血清脂質」「血糖値」「血圧」のうち複数が基準値より 高めである方はメタボリックシンドロームの可能性がありますのできちんと対策を考えましょう。
メタボリックシンドロームの危険性は?
心臓病のリスクは、危険因子を持たない人に比べて約5倍~30倍、心臓病のリスクが高くなります。
それぞれの危険因子の異常の程度が軽くても、複数の危険因子が重複することによって、動脈硬化が起きやすくなります。
内臓脂肪について
脂肪は大きく分けて内臓脂肪と皮下脂肪があります。内臓脂肪の多い肥満を「リンゴ型肥満」皮下脂肪の多い肥満を「洋ナシ型肥満」とも呼びます。内臓脂肪は比較的容易にたまるものの、容易に燃焼することができるので、
日々の食事や運動で容易に減らすことが可能です。
皮下脂肪の脂肪細胞からは、動脈硬化を抑制しインスリン抵抗性を減少させる物質が分泌されています。それに比べて内臓脂肪の脂肪細胞からはその物質の分泌が少なく、逆に高血圧や糖尿病、動脈硬化のリスクを高める複数の物質が分泌されます。さらに、高脂血症につながる遊離脂肪酸が増えることも知られています。
よって、内臓に脂肪が蓄積すると、血糖を下げるホルモンであるインスリンの効き目が弱くなり(インスリン抵抗性)、糖や脂質の代謝の異常が起こります。結果として、動脈硬化が急速に進行して、脳梗塞や心筋梗塞のような血管が詰まる病気になる危険が高くなるわけです。
|